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日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
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2008'11.14.Fri
ただの戦闘描写です。




金属独特の高い音を上げて弾き飛ばされた剣に青年の視線が向かう。それを好機と彼は握り直した剣を低く構えて素速く走り出した。青年の視線が剣から彼に移る数秒間。彼と青年の間に矢を放った。
驚きに目を見開く青年に隙を作るなと渇を入れれば彼が薄く笑うのが分かった。飛ばされた剣の元に青年がバックステップするのを気配で感じながら、けれど視線は彼に向けたまま。漸く再び剣を手にした青年が走り寄ってくるのを待ちながら、左手に握った変形弓を更に強く握った。
その間にも少年は彼に魔術を使わせないように連続で技を繰り出している。疲労が一目で分かるほど顔に浮かんでいた。嬢ちゃんも周りに倒れている他のメンバーの回復で手一杯だ。
青年が横で体勢を建て直したのを確認すると、それまで糸を張って構えていた弓を剣へと戻した。怪訝そうな、しかし余裕の無さそうな青年の声が横から聞こえた。
「おい、おっ……」
「すまないね、青年」
高速で発動させたストップフロウに青年も彼も動きを止める。青年の脇を、少年の横を走り去りながら彼の背後に回る。動かない無防備な彼の首筋に向かって剣を振り上げた。
そのまま勢いで振り下ろした剣は彼の首筋に向かう瞬間、彼の肩に当たって弾き返される。動きを再開した彼が直ぐ様剣を振り上げ、弾き返されて少しぶれた剣の軌道と激しくぶつかった。
「流石、ですね」
「お前は高速詠唱に癖がある、先を読まれると言っただろう」
直ぐ様距離を取ってそう言えば、彼はその不敵な笑みを向けたまま剣を構え直す。まだ顔に疲労の色は映っていない。痺れの抜けない腕に冷や汗が流れた。自分の突然の魔術のせいで、未だ戸惑い動けていない青年達を遠目で見ながら、どうにか構え直した剣を彼に向ける。

「どうした動きが鈍いぞシュヴァーン、お前らしくも無い」
その台詞が耳に入る前に、目の前には赤い目が笑っていた。




選択制お題より。
配布元:Abandon

こんな戦闘シーンを漫画で描いてみたいんだ。つかネタメモに書こうと思ったら思いの外長くなったので日記に。

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