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日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
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2008'12.11.Thu
捏造多数です、注意。



街の中でも特に見晴らしの良い場所にそれはあった。小さい、けれど綺麗な墓石が二つ、寄り添うように建てられていた。その前には、多分毎日換えているのだろう、綺麗なキルタンサスの花が二輪供えられていた。
「あっちで二人幸せにやってるのかね」
その小さな呟きに答える者は、誰も居ない。



「シュヴァーン、あなたきっと剣の方が向いてるわよ」
そう言って彼女が指差すのは少し離れた場所にある練習用の的。決して小さくはないそれに、矢は一本も刺さっていない。周りの壁が無惨に穴だらけになっているだけだ。
「もっと練習すれば絶対当たるようになるって」
「それ以前に弓の才能無いんじゃないのか」
「……なんだよイエガー、嫌味かよ」
「本当の事を言ったまでさ」
横で同じ様に弓を射っていた筈の彼は、早々と練習を切り上げたのか自分の練習の傍観に入っていた。隣の的は美しい程中心にばかり矢が刺さっている。
「でも本当に私は勿体無いと思うのよね。シュヴァーンあんなに剣技上手いんだもの、弓士より剣士の方が似合うわよ」
「というより、このままだと弓技試験落ちるぞお前、本当に大丈夫か」
「うぅ…それだけは勘弁だって」
先程までの茶化す様な視線から本格的に心配している視線に変わって、何だか居たたまれなくなる。しかし悲しいかな、的の中心は未だ綺麗なままだ。
「……全くお前は。キャナリ、此処あと何時間使えるんだ」
「えーと、あと1時間半かしらね」
「そんなに無いな、ほらシュヴァーン早く弓を構え直せ」
「え、なんだよいきなり」
「俺が直々に教えてやると言ってるんだよ」
そう言って無理矢理弓を構え直されたかと思えば、後ろから腕を掴まれて型から直される。彼女が笑っているのが目に入ってしまい、途端に恥ずかしくなった。けれどそこで抵抗するのもどうかと思い、どうにか我慢して彼の指導を受け続けた。30分近く型について散々言われ、その通りに矢を放ってみれば。
「……これでも当たらないのかよ」
今までと変わらず的に掠りもしなかった。
「シュヴァーン、お前本当に才能無いんじゃないか」
「……、流石に俺もそう思っちゃった……」
「もう諦めたらシュヴァーン。何なら私がアレクセイ小隊長に転属の話しましょうか」
「そりゃ酷いぜキャナリ、俺だって必死なのにー」
泣きそうな声でそう言えば、二人とも楽しそうに笑っていた。




手に持っていた一輪のキルタンサスをその二輪の横に供えれば、そこには三輪のキルタンサス。まるでそれはあの頃の様に、仲良く寄り添って並んでいた。
「本当に、どこでずれちゃったんだろうねぇ」


でも俺はまだそっちに行っちゃいけないみたいだからさ、もう少し会えるのが遅くなるけど、勘弁してよね。





選択制お題より。
配布元:Abandon





と言うことで捏造キャナリとイエガー。
攻略本から推測するにキャナリとイエガーは同僚らしく、アレクセイが上官とあったからイエガーは騎士だったんですよ多分。しかも貴族っぽい。なのでイエガーはルー語も無く普通に格好いい感じを目指してみました。
この3人が仲良かったら良いなぁと。多分この後シュヴァーンは案の定試験に落ちて、アレクセイの下剣士の道に進むんですよ。で見返す為に弓練習しまくってああなったと(笑


で、レイヴンのとこだけ描いてみた物↓






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