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日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
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2008'03.14.Fri
ゆっくりと瞳を開けば、広がるのは闇。物音一つしない暗闇は醜悪な匂いで満ちている。吐き出した溜め息は狭い壁の間を静かに反響して、静寂を更に際立たせる。冷たい壁に体を動かそうとも感覚の鈍った身体は言うことを聞かない。
「……情け、ねぇ」
右手に握った鉄の塊が、重い。



目の前を黒々とした醜い鴉が通り過ぎる。奴らは残骸を漁るのが得意だから去った後は酷いものだ。醜悪な見た目と匂いが辺り一面に広がっている。そんな場所に近付く物好きなんてそうは居ないだろう。
強烈な匂いに顔をしかめつつ奴らが残した残骸の残骸を更に漁れば、小さなケースに目当ての物を見つけた。大きさと形を確認して手持ちのそれに込める。
少し先のごみ箱に向けて引き金を引く。鈍い音が辺りの静寂を打ち破った。
「上出来だな」
破裂したごみ箱から醜い残骸が溢れていた。



流れた時間は分からない。ただ覚醒した意識を保つように傷の痛みに集中していれば、遠くで聞こえた発砲音。それに連なるように近付いてきた足音に、身体に緊張が走る。
鴉の奴らは銃なんてもの使いはしないから、多分人間か、同類か。しかしどちらにせよ良い事は無いだろうなと、諦めに似た溜め息が漏れた。
ごめん、俺もここまでみたいだ。
彼の顔が一瞬浮かんで、消える。
路地の角、壁の終わりから見えた人影に、静かに瞳を閉じる。終わりを覚悟して待ちかまえていれば、それから何も変化が無い。怪訝に思って再び瞳を開けば、目の前には真っ黒な塊がいて。
「……、生きてるみたいだな」
予想もしなかった言葉を掛けられた。






オリジナル小説のプロローグに当たるのかな。取り敢えずキャラ名も決まってるんですが、この携帯が変換してくれないしまだ必要ないんで出てきません。
某漫画まんまな感じですが取り敢えずファンタジーなんで今後は違ってきますよ。まあどろどろしてますが。
過去に設定が二転三転してますが、これでどうにか落ち着くかな。ただ年齢がやっぱり上がってますがね(苦笑
所々謎を残していますが、後の話で明かされると思う。のんびり付き合っていただけたら幸いです。

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