2008'02.18.Mon
目覚めたのは無機質なベッドの上。冷たい温度を背中に感じて覚醒した。辺りを見渡せばそこは先程の部屋と変わりなくて、しかし、先程とは違い見知らぬ少年が横に立っていた。
「漸く目が覚めた?全く、僕は待たされるのが嫌いなんだけど」
「…あ、てんしさま、は?」
その姿とは裏腹に、背筋が凍るかと思うぐらいの威圧に満ちた台詞を吐いた少年に、戸惑いと恐怖が隠せなかった。とっさに出した声は、震えていた。それが起き抜けのせいか別の原因かなんて考えたくもない。
「何それ、クラトスの事?生意気だなって思ってたけど、可愛い所もあるんじゃない」
「………お前は、一体、」
高らかと嘲笑われるが、逆に思考は急速に落ち着いて来て、先程までとは違いしっかりとした口調で問いかけた。しかしその問いも途中で、
「やっぱり生意気だよ」
「がっ、く……」
思い切り首を締められた。
余りの事に俺の思考は停止し掛けるけれど、そうしたらここで終わると、ぎりぎり繋ぎ止めた。
「まだ死にたくないなら、足掻いてみなよ」
力の限り睨み付けた俺を見て、奴は笑いながら腕の力を抜いた。無様に崩れ落ちる俺の耳元で、奴は小さく呟く。
「僕が憎い?なら殺してみればいい」
聞こえてきた物騒な言葉に耳を疑うが、奴は薄く笑ったままだ。
「じゃないと殺しちゃうかもね。此処には護ってくれる騎士もいないものね、ゼロス」
何故奴が俺の名前を知っているのかとか、考える余裕も無かった。ただ、このままでは殺されると、それだけを思った。
奴が再び俺の首へ腕を伸ばしてくる。俺の体は麻痺してしまったかのようにびくともしなかった。もう駄目か、と目を瞑って身構えて居れば、不意に。
前回の拍手まで。
取り敢えず言えることは、ミトス様を書いててとても楽しかったと言うことです。ごめんね、ゼロス(笑
続きは拍手にあります。
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