2007'09.13.Thu
もう一週間とか守れてないよ……。
今回は黒ガイ←アシュ。ガイアシュかどうかは怪しいです(苦笑
ガイ様どろどろしてます。アッシュ健気に勘違い。
暴力描写有り。駄目な方はご注意下さい。アッシュは救われてないです…。
でも、ガイアシュはどろどろも甘甘も大好きです(笑
結構長め。
続きからどうぞ。
今回は黒ガイ←アシュ。ガイアシュかどうかは怪しいです(苦笑
ガイ様どろどろしてます。アッシュ健気に勘違い。
暴力描写有り。駄目な方はご注意下さい。アッシュは救われてないです…。
でも、ガイアシュはどろどろも甘甘も大好きです(笑
結構長め。
続きからどうぞ。
鏡を覗いてふと思う。俺は何て顔をしているのか、と。これではヴァンデスデルカに釘を打たれてもしょうがない。
忘れるな、と目の前に映る緩み切った顔に叱咤しながら繰り返す。何の為に此処にいるのか、何の為に使用人なんかに成り下がっているのか。
姉上を母上を父上をホドの皆を忘れるな。
復讐の炎を、忘れるな。
「ガイ」
振り返れば、紅く長い髪を靡かせて、かつての主人が立っていた。あの頃よりも薄汚れて質素な格好をしている様に、ざまあみろと、心の中では罵っていた。
これは朽ちる事ない醜い感情だ。ルークには決して見せる事は出来ない。ルークはこの俺が良い奴だと思っていて、こんな感情を持っているとは思っていない。俺を信頼し切ってるから。
なら、この被験者はどうだ。
こいつは俺のこの醜い感情を全て知っている筈だ。あの頃俺が牙を剥いた数なんか計り知れないのだから。けれど、薄汚い姿の中で光る眼はどうだ。未だその強さを失わずに、真っ直ぐに俺を射抜いてくる。何故未だそんな眼をしているのか。
気が付けばその細く白い首を、この薄汚い手の平で掴んでいた。
白い喉が微かに震える。搾り出された声は弱々しいがしかし酷くはっきりと響いた。
「それでお前の気が済むなら」
その声と瞳を見た瞬間、吐き気と共に嫌悪感が走った。何故、そんなに綺麗でいられるのか。ふざけるな。お前は俺に情けを掛けるつもりか。
醜い音と共に綺麗な顔が歪む。拳を叩き付けた頬は痛々しく腫れ上がり、凛々しい顔は見る影も無い。
けれど視線は変わらなくて。
その後は唯々殴り続け、気が付けばぐったりと気を失っていた。舌打ちしながらも、面倒は御免だと思って宿に運んだ。ルークはお前が居なくなると心配するからな。
それにお前は決して俺の事を言わないだろう。
目覚めたのは予め取っていた宿の一室。起き上がろうとした瞬間、顔中に激痛が走り昨晩の事を思い出した。
頬を指でなぞれば、いつもとは違う形に腫れ上がっているのが分かる。鏡を見れば無様なものだった。
しかし気に留めている時間が惜しい。早急に身支度して部屋を出れば、目の前であいつとすれ違った。
「アッシュ、どうしたんだよその顔…!」
「………別に、お前には関係ない」
煩く騒ぎ立てるレプリカの後ろで、ガイが見ているのに気が付いて、立ち去ろうとするのを呼び止めた。レプリカはまだ騒いでいる。
「やぁ、アッシュ。よく眠れたか?」
爽やかな笑みを浮かべて話し掛けてくる姿に、昨日のあれが嘘の様に思えてくる。
「……お前が、宿まで運んでくれたのか?」
そう問い掛けた瞬間、これまで見た事の無い笑みを浮かべながら、優しく頭を撫でられた。愛情を向けて貰えていると、錯覚する様なその仕種。
やはりガイは本当は優しいんだと分かる。
ガイは俺を殺さないでいてくれるのだから。
死にたがっている奴を殺したところで、それでは苦しみは与えられないと気付いたのはつい、最近。
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