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日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
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2007'07.25.Wed
かなり前にマガで流した、ルクジェ?です。
苦労人ガイ様が華麗に活躍中・・・でしょうか?
まぁ、微妙な話です。

題名からどうぞ




珍しい事が起こった。
いや、傍から見ればいつもと変わらないのかも知れないが、毎日顔を付き合わせている自分達からすればとても珍しい事だ。
ルークがジェイドと目を合わさない。ジェイドがルークに完璧に無関心。つまりは、ルークとジェイドが本気で喧嘩をしているなんて。
今日は槍でも降るんじゃないか…?

「ねぇねぇガイ…何があったわけ?なんかちょー居辛いんだけど…」
「俺にも分からないんだ…起きたときにはもうこの状態だったんだよ」
こんな特殊な状況、人が人だけに迂闊に聞くわけにも行かず、結局取り残されたメンバーでこそこそと事の顛末について議論する羽目になった。
すると標的になるのは同じ部屋で寝ていた俺なわけだ。しかしさっきも言ったように起きたときには時既に遅し、もう二人は顔を背けたままだった。
俺が話し掛ければ二人とも普通に返してくる。ただあからさまに相手の名前を出せば不機嫌になり、結局ごまかされてしまうのだ。
多分、あの時何かあったんだろうな…。
二人は恋人同士だ。彼等が肯定したわけでは無いが、メンバーは全員気付いているだろう。二人とも、相手を見る目が他と違いすぎていた。特にジェイドがルークを見る目は優しい。俺にはそれが少し悲しげにも見えたけれど。
とにかく二人の仲は公認だったわけだ。特に同じ部屋になりやすい俺は、二人が夜に抜け出す事を知っていた。多分二人も俺が気付いていると知っているだろう。昨日の夜も同じ様に抜け出していて、俺はいつも通り先に寝ることにした。
それが起きたらこんな状態なんだ、夜に何かあったに決まっている。
結局、今日も補給が終わっていないからと同じ宿に泊まる事になった。ルークはともかく、ジェイドは何時までも機嫌を損ねたままで居るほど大人げ無くは無いだろう、という事で意見が一致したのだ。
ということは、俺もまたあの居辛い空間で一晩過ごすという事であって。
心なしか胃が痛くなるような気がしてきたよ。



「おい、どうしたんだい旦那。あんたらしくないぞ」
買い出しは二組に分かれて行うことになり、俺はジェイドとティアで食材を、残りは道具類という風になった。
言わずもかな、ジェイドとルークを離して個別に訳を聞き出そうという魂胆だ。元々王族二人は食材を買うには適して無く、二人だけでは心配だからと、専ら財布管理のアニスが名乗りを上げた為、残った俺達がジェイドと共に行動する事になったのだ。
「そうですか?何も変わりないと思いますが」
どこがだよ、というツッコミは心の中に置いておいて、しかし呆れた様に溜め息を付く。
「あんただってこの状況が良いとは思ってないだろ」
自分達の行動が周りに心配をかけている事は流石に分かっているらしく、少なからずすまなそうにするが、それでも一言。
「貴方達には関係ない事でしょう」
「旦、」
「大佐!そんな事言わないでください!」
それまで黙って聞く側に回っていたティアが、いきなり声を荒げた。予想外の行動に俺は呆気に取られつつも、その声色はとても悲痛で、やっぱりティアも俺と同じ様に思いなんだなと。
その時は思ったんだ。

「二人の動向は常に報告してくれると言ってたじゃないですか…!今更隠すなんて止めてください!」

一瞬、時が止まったような気がした。
何がどうなっているのか全く分からない俺とは対象的に、ティアはここぞとばかりに押し迫っている。
流石のジェイドもティアの気迫に押されていた。
「どうせまたルークが大佐の事も考えずに迫ったんでしょう。想像つくわ。でも大佐も少しくらいは折れてあげれば良いじゃない。全く大佐もなんだかんだ言って意地っ張りなんだから。いつもいつもあしらわれていたら流石にルークも怒るわよ。折角あんなに可愛い子に好かれてるのに……!勿体ないわ……贅沢よ!」
最後の方は完璧私情の気がするんだが…。ティア、君はそんな子だったか……?
余りのマシンガントークに俺もジェイドも呆気に取られ、何も言えずに立ち尽くす。
微かに、ほんの微かに、ジェイドの顔が朱くなっている気がしたが、見てない事にした。


『二人の間に何やら不穏なオーラが発生する。』


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