2007'08.09.Thu
今回はイオアニで死ネタです。
でもぱっと見ほんわかに見えるように書いたつもり(見えないって
アニス目線は書かないからなんかよく解りませんでしたよ(苦笑
続きからどうぞ
でもぱっと見ほんわかに見えるように書いたつもり(見えないって
アニス目線は書かないからなんかよく解りませんでしたよ(苦笑
続きからどうぞ
ゆっくりと私に触れる貴方の指は、変わらずに温かだったの。
「……イオン、様」
目の前で行われてる行為を眺めながら、小さく呟く。多分イオン様もモースも気付いてないけど、その先に居るパパとママは心配そうにこっちを見てた。本当にお人良し。人の心配してないで、自分の心配してれば良いのに。
私も、パパとママも、どうなるかわからないんだから。
その為に、私はこの人を売ったんだもの。
「……そんな、顔…しないで、下さい」
はっ、と気付けば苦しそうな顔で、でもいつもと変わらない優しい笑顔で、イオン様がこっちを見てた。
「僕が貴方に出来るのは、これ位なんですから…」
なんでこの人は、こうなんだろう。
私が裏切ってたのにも気付いてて、それなのに知らないふりをしていてくれた。いつもと変わらない笑みを浮かべていてくれた。
こんな私に手を差し延べてくれたのに。
「……イオン様!」
叫べばモースがママ達に刃を向ける。利口な私はわかってる。だからさっきの叫びは心の中に留めておくの。
貴方の手を受け取ることは私には出来ない。
小さな光の粒になって消えていく貴方の手を、変わらず私に差し延べてくれた。その指先に触れると、それは変わらず温かで。
握ろうとした瞬間、それは光になって消えた。
私は最期まで、貴方の手を取ることは出来なかったの。
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