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日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
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2008'04.14.Mon
ロクハレ出逢い編(笑






死をも覚悟した長時間の戦闘は、突然の助けによって唐突に終わった。皆呆気に取られながらも、各々疲労の色が濃いからと、言葉を交わすのも早々にトレミーの自室へと帰っていく。
「アレルヤ」
アレルヤも同じように自室に向かう所だった。しかし、不意に呼びかけられた己の名に足を止める。
振り返ればそこに居たのはロックオンだった。
「……何ですか」
アレルヤは不機嫌な声で返事を返す。溜まった疲労は思っていたよりも多い事が理解できた。その様に、ロックオンは申し訳無さそうに頭を掻く。しかし直ぐ様真面目な声色で言葉を発した。
「今日の、人革連の奴らとの戦闘……いつもと調子が違ってたように見えたんだが、大丈夫なのか」
あの人革連のピンクの機体が接近してきた時の、アレルヤの様子は普通では無かった、とロックオンは言う。
「………、心配してくれるんですか」
「当たり前だろ……、それで平気なのか」
はぐらかすようなアレルヤの台詞に、ロックオンは苦笑しながら更に本意を問いただした。
微かに困る素振りをするアレルヤに、ロックオンは疑問を抱かずには居られなかった。
「……アレルヤ、何か隠してるだろ」
「マイスターに守秘義務は付き物じゃないですか」
「身に危険が迫るような秘密は必要ないと思うぞ」
はっきりとしない物言いのアレルヤに、ロックオンは少し強めに言い返す。アレルヤは言い返せずに黙り込んでしまった。
流石に踏み込みすぎたかと少し後悔するが、しかしそれで引いては意味はないとロックオンは自分に言い聞かせる。
「その様子なら誰にも話して無いんだな」
「………スメラギさんなら知っていると思いますよ。……そろそろ良いですか、流石に休みたいので」
ロックオンの言葉に、アレルヤの瞳が微かにさ迷う。苦し紛れに発した台詞で会話を終わらし、その場を離れようとした。
「ちょっ……待てって」
焦ったロックオンは勢いよくアレルヤの腕を引く。不意に引かれた腕にアレルヤは少しバランスを崩した。
その際に髪が乱れて隠れていた右目と目があう。
「あれ……アレルヤ、だよな」
その眼光がいつものアレルヤと違ってたように見えて、ロックオンは無意識にそう零してしまう。余りにもアレルヤに失礼なその台詞に、とっさに謝ろうとするが。
「ちっ……」
その彼らしからぬ舌打ちに、ロックオンは固まった。


「アレルヤ、お前さんは一体……」
固まったロックオンをアレルヤは急いで自室へと引っ張ってきて、扉のロックを掛ける。先程のショックが抜け切れてないロックオンは混乱仕切った頭でどうにかそれだけ言った。
「……他言しないと誓うか」
返って来た台詞はやはりアレルヤらしくないもので、ロックオンは戸惑うばかりだった。しかし話を進めなければ、自分は部屋にも帰れない、と色々と諦めて彼の言葉を肯定した。
「アレルヤにも言うんじゃねぇぞ」
すると彼が発した言葉は不可解なもので、自分自身にも言うなと言うではないか。この矛盾した言葉にロックオンは更に頭を悩ませるが、アレルヤは知らぬ振りで言葉を続ける。
「理解度の低いお前の為に簡潔に言ってやるよ」
そう嘲笑うかの様に唇を歪めて言った。

「俺はアレルヤじゃねえ、ハレルヤだ」

濃緑の髪の隙間からは金の眼がロックオンの姿を映し出していた。





「つか俺にアレルヤの真似事なんて出来ねーに決まってるだろ。その辺分かってねぇんだよなあいつ。だからこんなことになるんだっつーの。その癖俺の事バラしたくないみたいだし?あんなに独り言言ってりゃバレバレだってなあ。」
なあ、あんた聞いてる?、と問い掛けられてロックオンは生返事を返す。シンプルな自己紹介の後、続けられたのは溜まりに溜まった、愚痴。それもアレルヤに対するものばかり。
それも思いの外ハレルヤは饒舌な性格らしく、長々と続くそれにロックオンは辟易しかけていた。
部屋のロックは相変わらず掛かったままである。この愚痴が終わるまで自室には帰れそうもないな、とロックオンは心の中で呟いた。
「なんでこう損な役回りばかりなんだろうな、俺は」
「声に出てるぞ、声に」
思っていた事を知らぬ内に言葉にしてしまったようで、気が付けばハレルヤの金の眼がこれぞとばかりにロックオンを睨み付けていた。
内心焦るロックオンだったが、それを悟ったのか、ハレルヤは溜め息を一回吐いた。
「悪かったなこんな時間まで」
そう言って扉のロックを外し、無理矢理ロックオンを追い出す。いきなりの行動に戸惑いつつも、やっと部屋に帰れると安堵の声をロックオンは漏らした。
「………、アレルヤには絶対言うんじゃねぇぞ。絶対に、だ」
「はいはい、分かってるって」
返事を返した瞬間に扉は閉まりロックが掛かる。あまりに急だった為に呆気にとられたロックオンだが、最後のハレルヤの顔を思い出してふと思う。
(あんなに寂しそうな顔されるとはなあ…)
照れ隠しに頬を掻きながら一人ロックオンは部屋に帰るのだった。


一人になった部屋の中、ベッドの上でハレルヤは自分の行動を後悔していた。
(何やってんだ、俺は)
あんな些細なことでバレる筈は無いのにわざわざ部屋に連れ込んで自分からバラした挙げ句、散々愚痴を零したのだ。それもアレルヤの愚痴を。
(俺もストレス貯まってるってか)
殺戮ぐらいじゃストレス発散にもならないのか、とハレルヤは己を嘲笑うが、不意に脳内に存在を感じて押し黙った。
(あれ…ハレルヤ、まだ起きてたんだ)
(……アレルヤ)
今目が覚めたのだろうアレルヤは、少しぼんやりとした口調でそう言った。それから察するに、ロックオンとの会話は見ていなかったのだろう。何事も無い様に会話を続ける。
(今日はごめんね、ハレルヤに全部任せちゃって)
(…………別に、いつもの事だろ)
ハレルヤは同じく何事も無い様に続けたが、アレルヤは小さな違和感を感じ取ったらしい。
(あれ、どうかしたの)
(別に)
素っ気なく返した返事にアレルヤは更に首を傾げるだけだった。





結局、アレルヤに全てばれるのにそれ程時間は掛からなかった。







長い(苦笑
私の中のハレルヤ像はいったいどういう子なんだろう。ツンデレには違いないんだろうけど。
兄貴がなんとも苦労人ですねぇ。でもしょうがないと思うんだ(笑
今回は練習を兼ねて三人称で頑張ってみました。なんか違和感があります…。
やっぱり私は誰か視点の方が楽みたいだわ。

取り敢えず、やっとロクハレが上げられたよ。

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2008'04.11.Fri
題に沿ってません(今更




ふるり、と震える瞼から静かに溢れ出す涙を優しく舐めとると、閉じていた瞼をゆっくりと開いて見つめ合った。潤んだ翡翠は例えられない程綺麗で、其処に映っているのだと思うと胸が熱くなった。
「ろいど、」
小さく形の良い唇でそう呟かれた。返事の代わりに優しく笑いかければ、至極綺麗な笑みが返された。
たまらずその唇を優しく啄んだ。くすぐったそうな素振りを見せて、更に舌を絡めた。
「どうしたんだ」
緩慢な動きで咥内を味わってゆっくりと唇を離し、静かに問い掛けた。返されたのは、珍しく曖昧な笑み。ぞくりと、身体に震えが走った。
「ごめんな」
呟かれた言葉の意図を聞こうとしたら、
その口を唇で塞がれた。その先は聞けなかった。


その夜は珍しく激しく抱いた。紅い髪が大きく揺れていた。眼が合えば無様な顔が瞳に映っているのが見えた。それを誤魔化すように更に激しくした。
次第にすすり泣く声が聞こえて動きを止めれば、酷く悲しそうな顔をしていた。
「なんで」
震える声でそう言った。返ってくる返事は無かった。

その歪みを気付かなかった振りをして、続きを求めた。




彼が俺の前から消えたのは、次の朝だった。








敢えて最後以外人称を書きませんでした。分かり辛いですがロイゼロです。実は視点はぐちゃぐちゃです。
消えたのはどっちなのか、分かった方は凄いと思います(笑

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2008'04.08.Tue
アレハレ。意味不明。






目の前に真っ赤に染まった手のひらを差し出されて、一瞬息を飲む。
けれどそれは僕を必要としている手のひらだと気が付けば、その手のひらを握らないわけにはいかなかった。
ぬるりとした血の感触が気味悪く手のひらに染み込む。とっさに手のひらを手放せば、それを予測していたのか諦めに似た溜め息が聞こえた。

「俺が怖いか」

悲しみを含んだその台詞にとっさに前を見れば、彼は金色の眼で真っ直ぐと僕を見ていた。
そんな訳ないだろう君は僕のためにわざわざ汚れて憎まれて僕の代わりなら何でもしてくれてそれなのに縋れるのは僕だけで。
君を怖いと思ったことなんて全くないよ。

「寧ろ僕は僕が怖いよ」

君を失いたくないと思っていながら君を拒絶してしまう僕は酷く矛盾に満ちていて不安定で不完全。

そう笑えば彼はまた悲しそうに笑った。



君が悲しそうに笑う度僕は自分の不甲斐なさに嫌気が差して君を苦しめるぐらいならいっそ僕が居なくなればいいんじゃないかって、そう言えば。


だからお前は俺が怖いんだろ、と僕の矛盾から生まれた彼は、そう小さく呟いたんだ。





僕達は、俺達は、一心同体。 君が消える時は僕も一緒。(お前が死ぬ時は俺も一緒。)

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2008'04.03.Thu
アレハレ。25話後。


目を開ければそこは真っ暗な闇。光の閉ざされた、どこまでも続いているようで目の前で終わっているような、感覚の無い空間。そこには何もない。ただ闇だけが存在している。

「は、れ……るや?」

弱々しく呟いた彼の名前を聞いて、そこに僕が居るのだと、理解できた。しかし、それだけだ。彼の返事は無い。彼の姿も声もあの金色の眼もそれに映った僕の姿も、あのあたたかさも。

何もない虚無の空間で存在も朧気に独りで立っている。

「僕を置いていかないでよ」

返事はやはり帰ってこない。これではただの独り言だ。虚しさだけがこみ上げてくる。溢れた涙は闇に消えた。

どれだけここに居たのか、分からなくなるほど独りで泣いた。涙を拾う彼はもう居ないのだ。

立っているのか座っているのか、はたまた横になっているのかは判断できない。ただ、縋るように横に腕を延ばしてみた。

指先が少しだけ、あたたかさを、拾った。

そこにあったのは、闇だけ。けれど確かに感じたあたたかさ。この空間では彼以外からは手に入らないもの。


「………そこに居たんだね、ハレルヤ」
「ああ、ずっと居たぜ、……アレルヤ」


見えない右目の死角のあたりから、彼の声だけが聞こえた。

「泣いてたのか……鼻声だぜ」
「……ハレルヤ、こそ」
「俺は泣いてねぇ、よ」
「僕、だって……」



「ねぇ、ハレルヤ……ずっとここに居てくれるよね」
「居るさ、お前が、俺を探し出す限り……」
「………、うん」

閉じられた空間の中で、声だけで会話する。姿は相変わらず、見えない。目に映るものは闇だけだ。しかし。

このあたたかさを探せない訳が、無い。




瞼を開ければ激しい光と共に、硝子に映った銀色の眼が、見えた。








アレルヤはハレルヤの姿を見ることは出来ず、ハレルヤはアレルヤの姿を見ることは出来ません。でも温もりを感じることは出来る。アレルヤがハレルヤの存在を感じた時にやっとハレルヤの声が聞こえるんです。よくわかりませんがそんな感じ。

ハレルヤは生きていると願いを込めて。


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2008'03.27.Thu
久しぶりにパソから日記更新。
ということで、拍手に載せてたデカダンお題文を続きからどうぞ。

一見スパルカのルカスパホワイトデー文です。

それと拍手を短文に差し替えました。

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