忍者ブログ

日記兼短文落書置場..........。

日記だったり短文や絵を載せたり等々何でも賄えなノリで。

2025'05.10.Sat
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2009'09.10.Thu
ログ続きです。
アビス…多いな(苦笑


ルクアシュ

一体何故こうなったのか。
同じ声で情けなく名を呼ばれ怒りを覚えていたはずなのに、気が付けば同じ宿になり、同じ部屋になっていた。
周りも謀ったかの様にそれを受け入れ、元々調子の良い奴らは喜んであの屑の宣言を認めたのだ。
「どうしたんだよ、アッシュ」
どうしたもこうしたもあるものか。全く誰しも俺の意志を無視しやがって。
「黙れ近寄るな、屑が」
そう言った筈なのに目の前にはレプリカの顔があって、あろうことか俺の身体に乗り上げている。上に乗られた体勢に身動きが取れず、引き剥がそうと暴れても疲れるばかりだ。
「アッシュって綺麗だよな」
俺の苦労も露知らず、呑気な声でそう言う奴の顔は何だか真剣で。そのギャップに息を飲んだ。
するとゆっくり顔が近付いてきて、何故か視線を外せず固まっている俺の顔に触れそうになり。
とっさに力一杯突き飛ばした。
「いってえ……酷いよアッシュ」
「酷いのはどっちだこの劣化レプリカが」
叫びながら部屋を飛び出せば、焦った様な声が遠くから聞こえた。
静まり返った夜の街に心臓の音が煩く響いた。


ガイアシュ

ベルケンドへ向かう道中、先頭を歩く俺には彼の姿は見えない。背後で声は聞こえるけれど、それは決して俺に対するものではない。まるで俺が居ないかのように、彼は明るく話している。
ユリアシティでの邂逅も酷く冷めたものだった。予想はしていた。ヴァンから話を聞く前から何となく分かっていたことだ。けれどいざ目の前でそんな態度を取られれば、寂しさを感じずには居られなかった。
何を今更、ルークの名を棄ててから過去には縋らないと決めた筈だ。それでも彼の視界に入りたいと思っている俺は、自負していたよりは女々しいのかも知れない。
「………ガイ」
「そんな風に俺を呼ぶのは止めてくれないか」
無意識に彼の名前を呟くと、それに呼応する様に彼の声が聞こえた。いきなりのそれに、驚愕を隠せずに振り返る。
「な……」
「その縋るような目も止めてくれよ、ルークと勘違いしそうだ」
何故気配に気付かなかったのか。振り返った先には目の前に彼が居て、やはり変わらない冷たい瞳で冷たい言葉を吐かれる。ならば何故声を掛けてきたんだ、そのまま無視されて居れば諦めることも出来るというのに。

(何故そんな風に期待を持たせる、叶わぬ想いなど虚しいだけだろう)


ヴァンアシュ

がちゃん、と抜けた剣が床に落ちて音を立てる。どくどくと止まることの無い腹部の血が辺りを赤く染めていた。しくじったと思うももう遅く、霞む視界の中、どうせならばあの人の最期だけは見ておきたかった、ともう叶わないだろう事を考える。あの人は、彼らに倒されるのだろう。そうなると思っているし、そうならなければならないのだ。
「……先に逝ってるから、あんたは後から来い、よ」
力の入らない身体を壁に預け、ずるずると座り込む。瞳を閉じれば今までの事が鮮明に思い出された。これが走馬燈かと苦笑して、その内容に更に苦笑した。
(何だよ、殆どあんたが占めてるじゃねえか)
辛い記憶が殆どの中で、必ずと言って良いほど側にはあの人がいた。我ながら未練たらしい。あの人の腕を振り払ったのは自分自身だと言うのに。
「ヴァン、せんせい」
最期の最期に、涙が溢れた。


アッシュ受(ギンアシュ)

「今日は絶対に安静です。勝手に抜け出したりしたら、おいらアルビオール出しませんからね」
前々から身体に違和感は感じていた。しかしこの今の状況でのんびり休んでなどいられない。朦朧とする頭を押して飛び回っていたら、案の定倒れるに至ってしまった。それでも止まるわけには行かないと、宿から出ようとすれば先程の台詞だ。
移動手段を絶たれた以上、やむなく宿に留まるしかなかった。渋々ベッドで横になる俺を、こいつは過剰なまでに気に掛けていた。別に只の風邪なんだ、一晩も寝れば治るだろうに。
「俺はもう平気だ、お前こそ休んだらどうなんだ」
「そんなにだるそうにしててどこが平気なんですか、アッシュさんは無理しすぎなんですよ」
そう言いながら新しく変えたんだろう冷たいタオルを額に乗せられる。そのひんやりとした温度が火照ったそこには気持ちよかった。それに気が抜けたのか、眠気が襲ってくる。
「今日は何も考えずにゆっくり休んで下さい」
その声が遠くに聞こえて、そのまま直ぐに眠りに落ちた。


「……全く、こんな小さな身体で多くのものを背負い過ぎなんだよな」


ピオジェ

最初はいつもの、習慣になっている二人での飲みだった筈だ。奴の任務が一区切りし、翌日が休暇だからと俺が奴の部屋に酒を持ち込み、一杯誘った。
そう、何ら変わらないいつもの事だ。その筈だったのに。
「……おい、ジェイド」
「なんですかぁ、へーか」
珍しく速いペースで酒を空けていた奴の姿に嫌な予感がすれば、思った通り直ぐに酔い潰れて今はこの様だ。まったく死霊使いの名が泣くぞ。
仄かに赤く染まった頬が元々白いこいつの顔を素晴らしく彩っていて、その妖艶な姿に息を呑む。その上いつもは冷たい視線が熱で潤んでいては、もう抑えて入られなかった。


朝日の差す光に沈んでいた思考が浮上してゆっくりと目を開ければ、そこは自室のベッドの上。移動した覚えは無く、昨晩の記憶を思い出せば彼との酒盛りの途中から記憶が無い。彼の姿を探すも見当たらない。
(私としたことが、とんだ失態ですね)
痛む頭を抑えながら取り敢えずシャワーでも浴びようと浴室へと向かえば、居ないと思っていた彼と鉢合わせした。
「へ、いか」
「やっと起きたか、ジェイド」
「迷惑を掛けてしまって、申し訳ありません」
そう言って深々と謝れば彼は唖然とした顔で一瞬固まり、直ぐ様笑い飛ばしていた。
「ん、あぁ別に気にしなくていい、珍しいものも見れたしな」
そう言って笑う彼は、何だかいつもより爽やかだった。


ルクジェ

目の前で彼がその綺麗な瞳を閉じてその指先に集中している。正しくはその先の俺の脈の音を聞いていた。伏せられた長い睫毛が揺れるたび、そのあまりの綺麗さにどきどきせずに居られなかった。その瞼がゆっくりと開いて思わず声を上げれば、綺麗な微笑が返された。
「一体何を考えているんですか、これじゃ正確な脈が取れませんよ」
そう含んだ声で言われれば恥ずかしさに顔が熱くなるばかりで、それを見て優しく微笑む彼に、もう心臓はここぞとばかりにどきどきしていた。
「……聞いていますか、ルーク」
少し呆れた様な声でそう言われて、はっと彼を見ればそこには心配そうな表情の彼が居て。
(ジェイドには悪いけど、多分俺今幸せだよ)

彼を悲しませない為にも、今はまだ死にたくないと、強く思った。


ジェイド受(ディスジェ)

かたかたと音を立てて譜業の盤面を叩く彼を背後から眺める。何時もならば煩く騒がしい彼もこの時ばかりは一言も発する事無く一心不乱に譜業に向かっていた。
(こういう所は全く変わってないんですね)
僅か3時間程で組み立てられた譜業は、一般では決して出回らないであろう精密な物で、その彼の天才振りに久しぶりに感嘆した。何故常はあんなに馬鹿らしいのか、本当に分からない。
「……何ですか、ジェイド」
終わってしまった暇つぶしに興味を無くした様に目もくれず、静かに振り返る。紫の瞳はつまらなそうに私を眺め、そう言った。その無機質な瞳に自然と笑みが浮かぶ。
「サフィール、貴方に頼みたい事があるんですよ」
奥底に隠した興奮を勘ぐられ無い様、自覚しているわざとらしい楽しそうな声でそう言い放てば、彼は驚いた様に目を見開いた。
「貴方が頼み事なんて珍しいですね」
「まぁ、貴方位しか自由に使えるのがいなかっただけですが」
実際には罪人である彼を連れる許可を得るのに結構苦労させられたのだが、他の人間には頼める様な事ではないし、彼の譜業の技術は不可欠なのだ。
「………、あの子供ですか」
不意に吐かれた台詞に、一瞬息を飲んだ。常日頃あれ程抜けているのに、何故こうも変な所で聡いのか。突き刺す様な紫の視線が真っ直ぐに入ってくる。それは直ぐ様哀れむ様なものに変わり、溜め息と共に横にそれた。
「まぁ、貴方がその気なら私に止めることは出来ませんよ」
そこには無機質な瞳は、無かった。


ジェピ

扉を開けた瞬間漂ってきた強いアルコールの匂い。いきなりのそれに顔を顰めながら中に入れば、案の定、彼が自分の部屋のソファーに堂々と居座り速いペースで酒を開けていた。
「……へーか」
「おぅじぇいど、じゃましてるぜ」
呆れたように呼びかければ返ってくる返事はどこか舌ったらずで、これは相当飲んでいるなと、頭を抱えた。かくいう彼は、人の悩みなど知らずに新しい瓶の栓を抜こうとしている。全く、一体何処からこんなに持ち込んだのか。
「陛下、いくらなんでも飲みすぎですよ…貴方らしくも無い」
「おれらしいというのはどういうことだ」
彼が持っていた瓶を奪い取りそう言えば、彼は青い瞳を曇らせてそう呟く。常の彼らしくないその弱々しい物言いに戸惑う。
原因に思い当たる物を考えて見れば、そう言えば今日帝国のはずれに位置する街がキムラスカとの抗争に巻き込まれ、死者が出たとの報告があった。その報告ではたった数名の死者だったが。
「全く…、本当貴方らしいですよ」
「……じぇいど」
「今日一日ですよ、明日にはいつも通りの貴方で居てください」

(この国を憂う貴方を、私は護り続けますから)


ピオニー受(ガイピオ)

「今日からお前にはこいつらの面倒を見てもらう」
新たに母国に屋敷を構え漸く落ち着いた矢先、滅多に無いだろう皇帝陛下直々のお呼び出し。緊張しながら陛下の私室に向かえば、ぶぅぶぅと鳴き声を上げながら部屋を闊歩する彼らを指差されて、まさかと思いきや案の定言われたその台詞。
「陛下のブウサギを、ですか」
「何だ、こいつらの世話が出来るのに何の不満があるというんだ」
戸惑いを隠し切れていなかったのだろう俺の表情を見ては、唇を尖らせて不貞腐れている彼に思わず苦笑が漏れた。
「……ガイラルディア」
「あ、申し訳ありません陛下。まさか俺みたいな者が、陛下の大切なブウサギの世話を任されるとは思っていなくて」
「お前だから頼むんだ、ガイラルディア」
そう言う視線は至極真剣なもので、思わず息を飲んでしまった。やはりそうされると皇帝の威厳を感じずにはいられない。
「……光栄です、陛下。その任喜んで承りました」


「ま、貴族で動物の世話が出来る奴なんてお前くらいしかいないしな」
(あ、やっぱりそうですか……)


ノーマル(アシュナタ)

「やはり、女としてこのままではいけないと思いますの」
トントンと規則正しいリズムを刻む彼の姿を眺めながらそう呟く。するとその音は止み、彼が困った様な顔で振り返るのが見えた。
「前にも言ったが、ナタリア、お前は王女なんだから……」
「貴方だって王族ではありませんか、努力すれば私だって出来る様になる筈ですわ」
そう言ってまな板の上に置かれた包丁を手に取れば、焦った様に彼がそれを引き止める。
「いや、待てナタリア。確かにその通りだが焦っても仕方ないだろう。………俺が教えてやるから」
「まぁアッシュ、宜しいんですの」
「お前が、上手くなりたいのなら俺は別に」




「………なんかもー二人の世界ですよねぇ、あれみんなのご飯だって気付いてるのかなぁ」
「まぁアッシュが付いていれば食べれないものが出来ることは無いでしょう、良い迷惑ですが」
「……ねぇーガイどうにかアッシュを止めてきてよ」
「俺には無理だって……」


次はヴェスで出来てたものと…?

拍手[0回]

PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
trackback
この記事のトラックバックURL:
[453] [452] [451] [450] [449] [448] [447] [446] [445] [444] [443
«  BackHOME : Next »
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事

日記兼短文落書置場..........。 wrote all articles.
Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP  

忍者ブログ[PR]