2011'10.19.Wed
そういえば前にピクシブのイラストサイトにまとめるとか言ってたんだっけ、忘れてた(苦笑
時間あったらまとめます。ついでにピクシブ整理もしたい。
あと正直ピクシブに上げるには落書き過ぎるものがまあまああるんで、どうにかしたい。勿体無い気がしてしまうの、落書きだけど(苦笑
あ、あと今更ながら15万もとい16万打祝でリクをやりたい気もする。むしろ17万打まで待ってそれでやった方が良いだろうか?
個人的には10万打でやったし15万打祝でやりたかったりもするんだけど(苦笑
まあまた改めて考えます。
文は長命ゼロスで先日書いたネタを踏まえた話。多分前の続き。
多少説明台詞が多いです(苦笑
かちゃかちゃと、手慣れた手つきで何かを弄るその少年の後ろ姿はあの頃の彼とそっくりで、それを椅子にもたれ掛かりながら見ている自分も相まって、まるであの頃に帰ったみたいだった。
この少年は、気持ち悪いほどに彼と似ていた。今までの「彼ら」は名前どころか見た目も性格も彼とは違っていた。まさに別人だったのだ。
だからこそ、深く関わることも無く傍観を尽くしてきた。昔、初めて新しい彼に会ったときの絶望感を、もう感じたくはなかったから。
それなのに、この少年は見た目も性格も、更に名前までもが彼とそっくりで、気が付けば傍観を止めていた。
声を聞いた時には思わず泣きそうにさえなった。もう、どれほど昔かも覚えていないのに、俺はお前を忘れてなかったんだと思えて、嬉しかったんだ。
「出来た!」
嬉しげな声と共にその後ろ姿が揺れて、すぐさま声に似合った笑顔を浮かべながら少年が振り返る。その手には小さな黒い箱が握られていた。
「お疲れー。で、何なの、それ?」
確かここ十数年ほどになってよく見かける様になったものだ。何か役に立つ物なんだろうが、随分昔に人の文化に付いていくのを止めたせいで殆ど知らない。案の定そう言った俺を少年は驚いた顔で見ていた。
「何って、黒匣だよ。もしかして、ゼロスは見たこと無いのか?」
「見たことはあるぜ、でも何に使うもんなのかは知らねぇのよ」
「へぇー、珍しいな。もう誰でも知ってるもんだと思ってた」
「どーせ俺様は物知らずだよ」
「拗ねるなって。これは俺達でも精霊術が使える様になるもんなんだ。これが開発されて随分と便利になったんだ
よ」
精霊術。かつてエルフの血筋が使っていた魔術が形を変えて、この時代でも使われていた。一時期途絶えた魔術も、結局は人の世に必要だったってことだ。
けれどいつの間にかエルフの血筋は随分と薄れた様に思える。エルフの存在自体がもう認識されていないのだ。だからこそ、誰でも精霊術が使えるそれが必要って事か。
「便利、ねぇ…」
今まで何度もその言葉に躍らされて人は滅んできたのを、俺は知っていた。
俺達がかつて行った旅も、結局無駄になったことも。
そういえば、人の文化に愛想を尽かしたのも、その頃だった気がする。
「で、何でそれをロイド君が造ってたわけ?」
「何でって、学校の課題だよ、言わなかったか?」
「あー…例の宿題ってそれのことか」
そうなのだ、この少年には唯一彼と違うところがある。勤勉、なのだ。無論それは彼に比べればというだけで、この発展した世界においてはきっと普通なのだろうけど。
そんな些細な違いに、やっぱり彼ではないんだな、と寂しくなる。
分かっていても、どうしても、ロイド、お前の姿を探してしまうんだ。
選択制お題より。
配布元:Abandon
時期的には黒匣が開発された頃。なのでゲーム中で言うマクスウェル派もエレンピオスに居た時代という設定で。
色々独自設定考えてあるんで、前に書いたネタにあとで追加しとこうと思います。
時間あったらまとめます。ついでにピクシブ整理もしたい。
あと正直ピクシブに上げるには落書き過ぎるものがまあまああるんで、どうにかしたい。勿体無い気がしてしまうの、落書きだけど(苦笑
あ、あと今更ながら15万もとい16万打祝でリクをやりたい気もする。むしろ17万打まで待ってそれでやった方が良いだろうか?
個人的には10万打でやったし15万打祝でやりたかったりもするんだけど(苦笑
まあまた改めて考えます。
文は長命ゼロスで先日書いたネタを踏まえた話。多分前の続き。
多少説明台詞が多いです(苦笑
かちゃかちゃと、手慣れた手つきで何かを弄るその少年の後ろ姿はあの頃の彼とそっくりで、それを椅子にもたれ掛かりながら見ている自分も相まって、まるであの頃に帰ったみたいだった。
この少年は、気持ち悪いほどに彼と似ていた。今までの「彼ら」は名前どころか見た目も性格も彼とは違っていた。まさに別人だったのだ。
だからこそ、深く関わることも無く傍観を尽くしてきた。昔、初めて新しい彼に会ったときの絶望感を、もう感じたくはなかったから。
それなのに、この少年は見た目も性格も、更に名前までもが彼とそっくりで、気が付けば傍観を止めていた。
声を聞いた時には思わず泣きそうにさえなった。もう、どれほど昔かも覚えていないのに、俺はお前を忘れてなかったんだと思えて、嬉しかったんだ。
「出来た!」
嬉しげな声と共にその後ろ姿が揺れて、すぐさま声に似合った笑顔を浮かべながら少年が振り返る。その手には小さな黒い箱が握られていた。
「お疲れー。で、何なの、それ?」
確かここ十数年ほどになってよく見かける様になったものだ。何か役に立つ物なんだろうが、随分昔に人の文化に付いていくのを止めたせいで殆ど知らない。案の定そう言った俺を少年は驚いた顔で見ていた。
「何って、黒匣だよ。もしかして、ゼロスは見たこと無いのか?」
「見たことはあるぜ、でも何に使うもんなのかは知らねぇのよ」
「へぇー、珍しいな。もう誰でも知ってるもんだと思ってた」
「どーせ俺様は物知らずだよ」
「拗ねるなって。これは俺達でも精霊術が使える様になるもんなんだ。これが開発されて随分と便利になったんだ
よ」
精霊術。かつてエルフの血筋が使っていた魔術が形を変えて、この時代でも使われていた。一時期途絶えた魔術も、結局は人の世に必要だったってことだ。
けれどいつの間にかエルフの血筋は随分と薄れた様に思える。エルフの存在自体がもう認識されていないのだ。だからこそ、誰でも精霊術が使えるそれが必要って事か。
「便利、ねぇ…」
今まで何度もその言葉に躍らされて人は滅んできたのを、俺は知っていた。
俺達がかつて行った旅も、結局無駄になったことも。
そういえば、人の文化に愛想を尽かしたのも、その頃だった気がする。
「で、何でそれをロイド君が造ってたわけ?」
「何でって、学校の課題だよ、言わなかったか?」
「あー…例の宿題ってそれのことか」
そうなのだ、この少年には唯一彼と違うところがある。勤勉、なのだ。無論それは彼に比べればというだけで、この発展した世界においてはきっと普通なのだろうけど。
そんな些細な違いに、やっぱり彼ではないんだな、と寂しくなる。
分かっていても、どうしても、ロイド、お前の姿を探してしまうんだ。
選択制お題より。
配布元:Abandon
時期的には黒匣が開発された頃。なのでゲーム中で言うマクスウェル派もエレンピオスに居た時代という設定で。
色々独自設定考えてあるんで、前に書いたネタにあとで追加しとこうと思います。
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